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門倉仁とは?

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北区在住のラーメン研究家。30代独身。
美味しいラーメンを探し食べ歩きをするのが大好き。
全国47都道府県のラーメン店を回り、食べ歩いた軒数は300にも上る。
実家はそば屋で猫好き、しかし猫アレルギーでもある。

門倉仁のおすすめラーメン店

1,カネキッチン ヌードル
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東京都豊島区南長崎5-26-15 マチテラス南長崎 2F
木~火 11時30分~15時 18時~21時
水曜定休(その他連休あり)

カネキッチンヌードルは国内外の数多の賞を受賞してきた人気店である。その特徴は「肉」の魅力を最大限引き出していること。ラーメン好きだけでなく、肉が好きな人にも一度は訪ねてほしい。
天井までの空間を広くとったおしゃれな店づくりは、女性も一人で来てもらえるようなきれいで清潔な店を目指した結果である。食べる空間にも細かく気を配っている。
看板商品の醤油ラーメンのほか、あっさり食べられる塩つけめんも女性を中心に人気が高い。

ラーメンの歴史

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ラーメンのルーツは明治時代、日本の中華街の麺料理からと言われている。
1910年、浅草区に初めて日本人経営者の尾崎貫一が横浜中華街から中国人料理人12名を雇い、日本人向けの中華料理店「来々軒」を開店し、大人気となった。その主力メニューが南京そば・支那そばなどと呼ばれた現在のラーメンである。
つまり、ラーメンは日本の地で中国人の料理人によって生まれたといえる。
それから日本に続々と庶民的な中華料理店が生まれ、約100年の歴史の中でアジアの麺料理とは異なる日本独特の麺料理に発展していった。
今ではカレーライスと並んで国民食と呼ばれている。

ラーメンはラーメン専門店、中華料理店、レストラン、屋台などの外食で提供されている。数は少ないが、茹で麺を自動調理して提供する自動販売機があるほか、安藤百福が発明した即席麺やカップ麺は、日本から輸出されたり、世界各地で現地生産されている。
ラーメンの種類にもよるが、伝統的な醤油ラーメンで1食あたりの塩分・炭水化物・脂質が十分であるため、21世紀以降増えてきた味が濃いラーメンについては毎食のように食べると栄養過多に陥る危険性が高く、生活習慣病に罹患する危険性も高くなる。頻繁には食べずにたまに楽しむのがおすすめ。
ラーメンを多食する業界人が早世する事例も知られている。
伝統的なラーメンの器には雷文が描かれることが多い。

ちなみに、肉じゃがも東郷平八郎がイギリスで食べたビーフシチューが忘れられずに海軍につくらせたことがはじまりで、今ではすっかり日本の料理となっている。ラーメンの誕生と近いものがある。
日本は島国のため、いろいろな海外の文化を吸収して独自のものにしていく特徴があるといえる。

ラーメンの具

ラーメンには様々な具をトッピングできるが、基本的なものは以下の5種類である。
  • もやし
  • メンマ
  • ねぎ
  • ゆで卵、煮卵
  • チャーシュー
しかし、たとえばもやし1つとっても茹でただけのものか調理されているものか、ネギは白髪ねぎか万能ねぎか、ゆで卵は味がついているか、チャーシューは豚肉か鶏肉かなど、作り手によって細かく分かれる。

メンマとは

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メンマは、タケノコを乳酸発酵させた加工食品。支那竹(シナチク)とも呼ばれる。

メンマは元々、中国南部や台湾において、マチクを発酵させ食用としていた食品である。
タケ(竹)には温帯性タケ類(単軸型)、亜熱帯性タケ類(準連軸型)、熱帯性タケ類(連軸型)があり、マチクは中国南部や台湾など亜熱帯性地方に産するタケ類である。

収穫時期のマチクは鎌で切り取れるくらいの柔らかさで、日本などに産するタケ類とは質感が違う(なお、マチク(麻竹)は温帯性タケ類のマダケ(真竹)とは別の種である)。中国南部や台湾では収穫したマチクを蒸してから、さらに塩漬けにして密閉させた状態で発酵させた後、細かく裂いて天日乾燥したものが「筍乾」として食用にされている。
また、これらに味付けしてそのまま食べられるように調理した物も流通している。

日本ではラーメンの具やおつまみとして用いられ、塩抜きの後に炒め煮にしたりラー油に和えたりして調味される。国産のタケノコを使ったメンマも少量製造されているが、国内消費量の99%は中国や台湾などからの輸入品である。
日本各地で放置竹林の拡大防止で竹の伐採と活用が課題になっていることから、メンマ専門の製造販売会社を経営する福岡県糸島市の男性が孟宗竹を長さ2メートル程度の竹を切り、長さ5センチメートル程度に刻んで湯がき、発酵するなどして、数年かけて国産メンマの製法を確立した。この製法は各地で進化し、独自の製法を著書にまとめた生産者もいる。
国産メンマ生産の取り組みは、竹林地権者や就農者が集い2017年に京都市で開催された「純国産メンマプロジェクト」初会合で紹介したところ、東北地方から九州までの35都府県に普及している。

煮卵とは

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煮卵とは、ゆで卵を調味液で味付けした料理である。

一般的には、出来上がったゆで卵を、醤油風の煮汁やタレで煮込んで味を染みこませた物。
醤油が使われることが多いため、大抵は茶色になっている。
煮卵と呼ばれるものの、現在ではゆで卵をタレに漬け込む手法が主流となり、煮込んで煮卵を作るのは家庭ではあまり見られない。

最も多くみられるのがラーメンのトッピングで、チャーシューの煮汁やタレを利用して作る事が多く、具材の一つとして非常に人気が高い。
他にも丼物や弁当の付け合せとして上に乗ったり、豚の角煮の付け合せや、一品物のおかずとして食卓に上がったりなど多種多様に食されている。

ラーメン屋で出る煮卵は半熟のものが多く、呼称としては煮卵よりも「味玉」と呼ばれる方が多い。大体100円前後なのでプラスしやすい価格帯である。

・おすすめ煮卵レシピ
卵6個に対し、醤油大さじ4、水大さじ3、みりん大さじ2、砂糖大さじ1がおすすめ。
固ゆでにしたいなら卵を水から入れて沸騰後8分、半熟にしたいなら冷蔵庫から出した卵を沸騰してから入れて8分がちょうどいい。
ゆでた後はすぐに冷水につけると好みの固さのまま保つことができる。
ゆでて殻をむいたらポリ袋などに調味液と入れて封をする。味をなじませるのは1~3時間ほど。味を濃くしたければそれだけ長くつけるといい。
切るときは包丁でもいいが、よりきれいに切りたいなら細い糸を使って押しつけるようにする。

チャーシューとは

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チャーシューとは、豚肉を焼いた料理の一種である。日本語で焼き豚とも呼ばれる。
発祥は中国で、皮付きの豚バラ肉に香辛料を塗り、茶色になるまであぶって焼いたもの。白米の上にのせて食べることが多い。
一方日本では味付けが日本人好みになってアレンジされており、薄く切り分け、ラーメンのトッピングとして用いることが多い。味付けは各ラーメン店で異なり、時間をかけて作るため口当たりがよくとても柔らかい。

ラーメン以外ではパンにはさんだりおにぎりの具にしたり、ビーフン、冷やし中華、焼きうどん、焼きそばのトッピングに使われたりなどして食べられている。

ラーメン店で食べるようなチャーシューは一般家庭で作ることは難しく、熟練の技術と味付けへのこだわりが求められる。そのためチャーシューの味でラーメン店を評価するグルメ通も少なくない。

ねぎ

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ラーメンのトッピングにねぎを乗せる人は少なくない。長ねぎか青ねぎを用いることが多いが、ラーメン店では「辛ねぎ」という味付けされたねぎを乗せているところが多い。

辛ねぎの作り方

材料
長ねぎ2本
*鶏がらスープの素小さじ1
*塩少々
*醤油小さじ1/2
*ごま油小さじ1
*ラー油5プッシュくらい
一味(or七味)5振りくらい
*味の素(無くても可)3振りくらい
いりごま(無くても可)適量

1,白髪ねぎを作る
2,ボウルやタッパーに入れて*印の調味料を入れて混ぜる
3,好みで一味を振り、もう一度混ぜてなじませる
4,ねぎを入れて10分くらい経ったらできあがり

長ねぎのほか、わけぎや茹でもやしなどで作ってもおいしくできる。ただ混ぜるだけなので手軽に作れて食卓を彩ることもできる。

その他のトッピング

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青物(混ぜたりせず単独で用いられる)
醤油ラーメンでよく用いられる。ホウレンソウやコマツナ、チンゲンサイなどの葉野菜を茹でたり炒めたりした物や、カイワレ大根ワカメなどをそのまま乗せる場合もある。香りと歯触りを添える。近年では豆板醤などに漬けたニラを入れることもある。

鳴門巻き、蒲鉾
鳴門巻きは渦巻き模様の蒲鉾。通常の蒲鉾を具にする場合もある。彩りを増し食味上のアクセントにもなる。

海苔
青海苔や板海苔、岩海苔(バラ海苔)、生海苔などを使い独特の風味を加える。

野菜
味噌ラーメンでよく用いられる。モヤシ・キャベツ・ニンジン・タマネギなどの野菜炒めが使われるほか、コーンや茹でモヤシが単独で使用されることもある。時期限定ではあるがグリーンアスパラガスも使う店がある。あんかけで、とろみが付けられることもある。

キクラゲ・紅生姜・ゴマ・高菜・小梅(小さくて硬い梅干し)
いずれも九州系の豚骨ラーメン(特に博多ラーメン)でよく用いられる。キクラゲはトッピング感覚で使われる。紅しょうがや小梅は酸味が豚の脂のしつこさをさっぱりさせるといわれる。ゴマは薬味として用いられる(醤油ラーメンなどでのコショウに相当)。タカナは漬け物にした「高菜漬け」の古漬けを細かく切って油炒めにしたものを用いるほか、唐辛子を一緒に漬け込んだり、炒める際に唐辛子を加えた「辛子高菜」を用いることもある。若い高菜漬けを軽く塩抜きしてそのまま青菜のように用いる店もある。

ニンニク
ニンニク絞りで潰したもの、刻んだもの、すり下ろしたもの、揚げたもの、パウダーが使われる。

チーズ
古くは酪農学園大学の酪農ラーメン(1977年には既に存在していて、当時は味噌ラーメンにスライスされたチーズが使われた)で入れられていた。その後、全国で粉チーズやおろしチーズをトッピングに用いるラーメンが登場している。

魚介類
甲殻類や貝類を乗せたものがある。乾燥魚介なども使われる。

ラーメンの分類

麺と同等以上に重要視されているのが汁(スープ)で様々な種類がある。また、麺以外に様々な具材を麺の上に並べて(トッピング)して食されることが定番であり、トッピングの具材の種類は非常に多い。

各ラーメンは、日本の地方独特の食材が入る、地方の好みの特徴がある、など、地方差が大きい。

各地方で地物や好みに合わせて発展した料理でもあり、似通ったラーメンも地域名や特産物を冠としたものや商標登録されたラーメンもあるなど、種類は多い。

その他、店舗や家庭の好みなどによって多岐にわたる。

出汁の種類による分類

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以下は単種の出汁だが、提供するお店によって、作る時に複数混合使用される場合もありダブルスープやトリプルスープと呼称している場合がある。

白湯(パイタン)出汁
白濁した色が特徴。主に動物や魚の骨、野菜などを強火で長時間煮込み、濃厚な味と風味を持つ。

豚白湯(ブタパイタン)出汁(いわゆるトンコツ出汁)
強火で煮込むことにより、出汁中に溶け出す骨髄内の脂質とコラーゲンに由来する濃厚な味わいが特徴。脂質は乳化しているため、白濁して見える。諸説あるが、福岡県久留米市を発祥として北部九州各地に伝播したとされ、現在でも九州で最もポピュラーなラーメンである。

鶏白湯(トリパイタン)出汁
鶏ガラや胸肉などを強火で長時間煮込んで作る白濁色の出汁。濃厚ではあるが、トンコツ出汁と比較すると後味が軽い。

清湯(チンタン)出汁
濁りが無く透き通った出汁。作る時に沸騰寸前の温度以下で仕込む。中には少しの濁りも出したくないので、卵白などで濁り取りをする店もある。白湯系出汁と比較してすっきりした風味と味を持つものが多い。

豚骨(豚ゲンコツなど)出汁
豚骨をベースに野菜類や他の素材を加える出汁だが、スタンダードであるため特に表記されることは少ない。コクのある万能型。特に伝統的札幌ラーメンで多く使われる。

鶏ガラ出汁
鶏ガラや煮干し、野菜を煮出して作る出汁。色はほぼ無色から、やや黄色みを持つものまであるが、いずれも透き通った出汁が多い。すっきりしていて醤油、塩、味噌のあらゆるタレと合わせられる。

鶏ガラ豚ゲンコツ混合出汁
鶏ガラと豚ゲンコツを中心に多様な野菜、魚介、時に果物などを使い、ある程度のコクとすっきりさを両立させた風味の出汁。タレとの組み合わせは万能型。

牛出汁
一部地域のみで用いられる出汁で、牛のスジ肉や骨と野菜などから採る出汁。名称にも「牛ダシ」など、材料に関わる名を持つラーメンに主に使用される。

魚介出汁
魚の削り節やイリコ、焼きアゴをはじめとした魚介類をベースとした出汁。魚介の独特の風味を持つ。

カレー出汁
出汁のベースはさまざまで、カレーラーメン専門店ではカレーダレと合うようにスパイスを使い、カレーの風味を持つ出汁を使用する場合が多い。

ワンタン麺とは

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ワンタン麺は、中国南部の麺料理の一つで、今は世界各地でも食べられている中華料理である。

香港、シンガポール、マレーシアのものがとくに有名で、広東のものは麺にワンタン(雲呑)、熱いスープおよび葉菜類などが添えられており、普段は葉菜類として芥蘭が使われる。ワンタンにはエビ、鶏肉、豚肉のいずれかとネギ、製法によってはキノコが加えられる。英語でしばしばワンタン・ミー (Wanton Mee) と呼ばれるが、「ミー」の音は「麺」の客家語であり、広東語では「ワンタンミン」と呼ばれる。しばしばワンタンの代わりに水餃子が入れられ、餃子麺と称される。日本のワンタン麺は、通常のラーメンの具としてワンタンを加えたものである。

中国でワンタンは歴史のある食品とも言われるが、ワンタンと麺を類似の点心として、組み合わせて食べるという習慣は一般にはない。

広東省の潮州などでは、魚やエビを使った餃子が作られ、つみれを入れた麺のバリエーションとして、麺と組み合わされることがあった。広州の「麥奀雲呑麺世家」は1856年に創業して一世を風靡したが、1950年に香港へ移転し、香港において雲呑麺を広めた。香港では1940年代まで、爐とスープを入れた鍋、麺や具を入れた木箱を天秤棒でかついだワンタン麺売りが行商をしていた歴史がある。

香港

香港では、通常蝦雲呑と葉菜が添えられ、熱いスープが注がれる。

香港の雲呑麺には四つの特徴がある。第一に、雲呑の中身の多くはエビに僅かな豚挽き肉を加えたものか、純粋にエビのみである。第二に、滑らかで細い麺をアルデンテに調理し、卵麺が調理されたときに独特の味とにおいがしないことが要求される。第三に、ヒラメの乾物(「大地魚」)からとられ、よく熱したスープを使う。最後に、黄ニラが飾りとして使われる。最初の二点は独特のはっきりした舌ざわりを、後の二点は独特な見栄えを料理に与える。

麺をアルデンテに茹でる為には、調理過程と順序を固く守る必要がある。雲呑は最初に料理され、ボウルに置かれる。次に麺は生麺をほんの10秒間茹でた後、冷水でしめ、どんぶりの雲呑の上に入れる。そして、熱いスープを麺の上から注ぎ入れる。スープは十分に味わいがあるが、雲呑と麺の味を邪魔する程に強くはない。

食べる時に、れんげがどんぶりの底に置かれ、その上に雲呑があり、一番上に麺がある状態になる。麺があまりに長い間スープに浸かるとのびた状態になってしまうので、最高の状態で出すためにはこの手順が決められる。

雲呑麺は熱いスープの中の雲呑や麺と同じだが、汁なしの状態で撈麺として出されることもある。その場合には、麺の上に雲呑がのっている。

マレーシア

マレーシアではいくつかの種類があり、ジョホール、パハン、ペラ、ペナン、サラワクおよびスランゴールなど各々の州にそれぞれの雲呑麺がある。マレーシアの雲呑麺は、麺と雲呑が別々の器になる場合があること、比較的スープが少なく麺がオイスターソースで下ごしらえされること、また叉焼の薄切りを乗せる特徴がある。
マラッカでは、麺と雲呑の器と、スープを別々に注文することができる。

ワンタンとは

ワンタン(餛飩、簡体字中国語: 馄饨、広東と広西では雲呑、四川と重慶では抄手)は、中国南部の点心。中華料理の一つ。欧米では、中国のダンプリングと呼ぶことが多い。日本的に表現すれば、ひき肉入りの「すいとん」とも言える。
標準的な中国語では餛飩と書き、「ホゥントゥン」のように発音する。しかし、日本語のワンタンの漢字表記のうち、雲呑という表記は広東語で用いられ、ワンタンという読み方も広東語によるもの。

福建省のアモイ周辺や台湾ではワンタンを扁食(ピェンスー)というが、山東省や山西省の一部で扁食の語は餃子を指す。逆に、広東省潮州では「餃」がワンタンを指し、魚のすり身を練り込んだ魚皮餃(潮州語: フープエギオウ)という、腰のあるワンタンも有名。福建省沙県の小振りな扁肉、福州のサツマイモでん粉と豚肉を練って皮を作る扁肉燕(福州語: ピエンニュッイエン)など、各地に変種も存在する。

作り・食べ方
細かく刻んだ肉や魚介類、野菜などを混ぜた餡を、薄く伸ばした小麦粉の四角い皮で包み、いったん茹でてからスープに入れて供される。広東では鶏卵を配合し約8cm角の正方形に切った皮を使用し、上海など江南ではトルテッリーニのような形状に包むことがある。現在のワンタンに使われるスープはとろみのないものが多く、華南では鶏がらスープ、中国ハムのスープなどを基本にしている。華北では器に干しエビ、ネギ、塩、うま味調味料、醤油などを入れておき、そこに茹で汁とともにワンタンを入れる食べ方もされている。同じ小麦粉の食品である麺と組み合わせた雲吞麺は、広東で生まれた比較的新しい食べ方である。

つけ麺とは

茹で上げた麺のヌメリを冷水で取り、締めてから皿やざるに盛り、別の器についだ熱い(もしくは冷たい)スープに一口分ずつ漬けながら、ざる蕎麦のように食べるのが一般的。一旦締めた麺を温めた状態で提供することを「あつもり」という。

スープ(つけだれ)は、通常のラーメンのものよりも濃く調整されることが多い。酸味を効かせたもの、甘味を効かせたもの、魚粉を効かせたもの、辛みを効かせたものなど多種多様である。

スープに重きを置く事の多いラーメンとは対照的に、締める事で麺に重きを置く事が多いため、麺の量は普通盛りで通常のラーメン(100-150グラム)に対して、つけ麺は2倍程度(200-300グラム)多く提供する傾向がある。

麺を食べた後に、ラーメン用の豚骨や鶏がら風味のスープをさらに足し、つけだれをスープで割って味わうよう、「スープ割り」を提供する店がある。店員に注文すると提供される店が大半であり、逆に注文しなければ提供されないことが多い。

具は店によって様々のスタイルであり、スープの器か麺の器、あるいは双方の器に乗せられる。具の内容は、基本的にラーメンと変わらず、麺の上に海苔、叉焼、メンマ、ゆで卵などがトッピングされることもあり、薬味としてワサビや柚子などがつけられることもある。

広義では冷やし中華や冷麺に近いものや、食べ方は同じであるがスープが冷たいものもある。それらは古くから北海道では「ざるラーメン」東北地方では「ざる中華」等と呼ばれており、いわゆる「つけ麺」とは別のルーツを持つ。これらは、ざる蕎麦を食べる際に使用されるような蒸篭で提供されたり、スープがごまダレや、麺つゆで提供されている。

発祥

日本のつけ麺の発祥には諸説存在するが、1955年(昭和30年)に東京都の大勝軒(中野店)にて山岸一雄が開発・商品化したという説が定説になっている。

山岸が17歳の時に勤めた修業店で、残ってしまった麺を、スープと醤油を湯のみ茶碗に入れ浸して食していた賄食がベースである。このころ山岸は、親の従兄弟であり、「兄貴」と慕っていた坂口政安と一緒に修業をしていた。

1年後、坂口が独立し大勝軒(中野店)を立ち上げた際、山岸は行動を共にした。後に坂口が別の場所に本店(代々木上原店)を構えた事により、山岸が中野店の店長として任され活動していた頃、引き続きこの賄食を食していた。それを見ていた客の関心を惹きつけ、試食してもらうと好評価を得たことから「これをメニューにしたら売れるかもしれない」と感じ、様々な試行錯誤の後、冷やし中華の甘酸っぱさを参考に酢と砂糖で調味し、麺の量は見栄え良くするためラーメンの3割増しにして、メニューの一品「もりそば」として完成させた。

1955年「特製もりそば」(当時の代金40円)として供されたのが商品化された最初のつけ麺とされる[4]。また、その3年後に坂口の本店からもつけ麺と同様の「つけそば」が独自研究開発されて商品化となった。1961年(昭和36年)山岸が東京都豊島区東池袋に「大勝軒」(東池袋大勝軒)として独立創業(暖簾分け)した際も「もりそば」の味を受け継いでおり、甘酸っぱいつけだれと弾力ある麺の食感とボリュームで人気を博した。

なお、つけ麺の名称が最初に使用されたのは、1973年(昭和48年)頃『元祖つけ麺大王』によるものとされる。

1970年代後半にはつけ麺ブームが発生しており、呼称として「つけめん」「もりそば」「つけそば」のほかに、「中華盛り」などの別呼称も存在した。

1970年代から1980年代初頭にかけて、ハウス食品より「つけ麺」が発売されていた(CM出演者は女優の高瀬春奈と漫画家のはらたいら)。これは冷たい「タレ」につけて食べるタイプ。

平成に入り山岸が方針転換した事により弟子を取るようになり、1990年代中盤頃から同店で修業後にのれん分けで独立したラーメン店主が類似のつけ麺を供したことが影響して2000年頃から関東圏、特に東京都内にはつけ麺を提供する店が増えていった。同時期頃に埼玉県川越市の頑者にて具材に「自家製極太麺」「魚粉」「濃厚つけだれ」を使用した個性的なつけ麺が登場。

これが火付け役となり、2000年代中盤頃からつけ麺ブームが始まり、「自家製極太麺」「魚粉」「濃厚つけだれ」を使用したつけ麺は「濃厚魚介豚骨系」「魚介豚骨系」「豚骨魚介系」や「極太つけ麺」と呼称され、インパクトの強さや極太麺の食感を楽しむ部分が受けたことや、太い麺は細麺に比べてつけ麺のスープにからみやすいこともあって、濃厚魚介豚骨系の店舗は増加して東京近郊では3年以上の長期トレンド化した。

さらにそのトレンドが、九州や北海道などの地方にも広がったり、多数の個人店が目まぐるしく入れ替わる競争状態のため、人気店の味を模倣した店が多くなる傾向にあった。

外部リンク


  • 最終更新:2024-02-01 11:54:39

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